児童虐待防止法案 野党案を盛り込んだ修正案で可決

掲載日:2019.07.03

2019年5月28日、衆院本会議において政府提出の「児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案」が、立憲民主党など野党が提出した「児童虐待を防止し、児童の権利利益の擁護を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案」の中身を一部盛り込んで修正され、全会一致で可決されました。

同法律案は、児童虐待防止対策の強化を図るため、親権者等による体罰の強化、児童相談所への医師等の専門職の配置、児童相談所の管轄区域に係る参酌基準の創設、児童虐待を受けた児童の保護等のために協力すべき関係機関の明確化等の措置を講ずるものです。立憲民主党など野党は、衆院の審議で与党と修正協議を行い、子どもが管轄外に引っ越しても切れ目なく支援できるよう移転先の児童相談所や関係機関と必要な情報を共有することなどを盛り込ませました。

また、①一時保護について受け皿の早急な整備と子どもの生活環境に配慮した環境改善②乳幼児健診などで定期的な子どもの安全確認の実施③児童福祉司1人の対応が40件を超えないための財源確保④婦人相談員の専門性の確保と待遇改善⑤中核市と特別区への児童相談所の設置を目指した十分な支援⑥子どものアドボケイト(代弁者)制度の導入に向けた検討等、24項目にわたる付帯決議をつけました。

 

立憲民主党など野党は、昨年3月に東京目黒区で5歳女児が父親から虐待を受けて死亡した事件を受け、6野党合同で「児童相談所緊急強化法案」を国会に提出(2018年6月)して児童福祉司の増員や関係機関の連携強化などの対策を求めていました。しかし、与党はこの法案を審議しようとせず、今年1月には千葉県野田市の小学4年生の女児が命を奪われる事件が発生しました。野党6党会派は2019年4月26日、政府案の対案として「児童虐待を防止し、児童の権利利益の養護を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案」を衆議院事務総長宛に提出し、5月24日衆議院厚生労働委員会にて可決されたものです。